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弁護士費用が払えない?法テラスで無料・分割相談する方法

公開日:2026年5月9日|更新日:2026年6月27日|執筆:よりそいマネー編集部

結論:収入が一定以下なら、法テラスで無料相談+弁護士費用の立替(分割返済)が使える

「弁護士費用が払えないから相談できない」——そんな方のための公的制度が法テラス(日本司法支援センター)です。収入・資産が一定以下なら、無料の法律相談(3回まで)と、弁護士費用の立替(月5,000〜10,000円の分割返済・無利息)が利用できます。生活保護受給中は返済が猶予・免除されることもあります。

制度内容
無料法律相談同一問題で3回まで無料
費用の立替(民事法律扶助)着手金等を立替・月々分割で返済
生活保護受給中立替金の返済が猶予・免除の場合あり

※収入要件があります。詳しくは法テラスの窓口・コールセンターで確認できます。

📋 この記事の内容

  1. 法テラスとは何か|国が設立した法律支援機関
  2. 利用できる人の条件|収入・資産の基準
  3. 法テラスを使った債務整理の流れ
  4. 必要書類と申請方法
  5. 法テラスの注意点・デメリット
  6. 法テラス vs 私的事務所(イストワール)どちらを選ぶ?

法テラスとは何か|国が設立した法律支援機関

「弁護士に頼みたいけど、相談料も払えない」——この悩みを解決するのが法テラス(日本司法支援センター)です。国が設立した公的機関で、経済的に困っている人が法律サービスを受けられるよう支援しています。

法テラスで使える主なサービス

ポイント:法テラスを使うと「今は1円も払えない」状態でも、弁護士に正式依頼できます。費用は解決後に月々少額ずつ返すだけです。

利用できる人の条件|収入・資産の基準

法テラスの民事法律扶助を使うには、収入と資産の2つの基準を、どちらも満たす必要があります。片方だけでは対象になりません。

法テラスを使えるかは、2つの基準で決まります 両方を満たす必要があります。片方だけでは対象になりません 基準1 手取りの月収 単身 18万2,000円以下 2人家族 25万1,000円以下 3人家族 27万2,000円以下 4人家族 29万9,000円以下 ※東京・大阪などは1割ほど高く、  家賃を払っていれば加算があります 基準2 現金・預貯金などの資産 単身 180万円以下 2人家族 250万円以下 3人家族 270万円以下 4人家族 300万円以下 ※住んでいる家は原則含みません 両方を満たすと、3つが使えます ① 無料の法律相談 同じ問題について 3回まで無料 相談だけで終わっても 費用はかかりません ② 費用の立替 弁護士・司法書士への 着手金・実費を立替 手元にお金がなくても 依頼を始められます ③ 分割で返す 月5,000円〜1万円 原則3年以内 生活保護の受給中は 返済が猶予されます 立て替えであって、免除ではありません。返済が要る点だけは間違えないでください
法テラスの利用条件と使えるサービス。この図解は、出典「よりそいマネー(shakkin-yorisoi.jp)」の明記でご自由に転載いただけます

収入基準は「手取り」で見ます

額面ではなく手取りの月収です。賞与がある場合は12で割って月額に均します。

2つの加算があるので、境界線上でも諦めないでください。

つまり東京都区部で家賃を払っている単身者なら、実際の上限は20万円を超えることがあります。「18万2千円を超えているから無理」と自己判断せず、窓口で計算してもらってください。

資産基準に、住んでいる家は含みません

現金・預貯金が中心で、有価証券なども含みます。ただし自分が住んでいる家や、生活に必要な家財は原則として算入されません。

また3か月以内に確実に支出が予定されている費用(医療費、教育費など)は、資産から差し引ける場合があります。ここも窓口で相談する価値があります。

境界線上なら、まず窓口へ

基準の判定は自分では正確にできません。「たぶん無理だろう」と諦めて、有料の事務所に高い費用を払うのは、この制度で最も多い損失です。

問い合わせだけなら電話で足ります。法テラス・サポートダイヤル 0570-078374(平日9〜21時、土曜9〜17時)。ここで収入と家族構成を伝えれば、対象になりそうかどうかは判断してもらえます。

使えるサービスは3つ

① 無料法律相談——同じ問題で3回まで

1回30分程度の相談を、同一の問題について3回まで無料で受けられます。相談だけで終わっても費用は発生しません。

3回という回数は意外と使えます。1回目で状況を整理し、2回目に書類を持って具体化し、3回目で方針を決める。「1回で決めなければ」と焦る必要がないのが、この制度の良いところです。

② 費用の立替

弁護士・司法書士に依頼する際の着手金と実費を、法テラスが立て替えます。手元にお金がない状態でも、依頼を始められます。

債務整理の場合、立替額の目安は1社あたり数万円で、私的な事務所に直接依頼するより安く設定されていることが多い。

③ 分割での返済

立て替えてもらった費用は、月5,000円〜1万円ずつ、原則3年以内に返します。無利息です。

そして重要な点。生活保護を受給している場合、返済が猶予されます。受給が続いたまま事件が終結すれば、最終的に返済が免除されることもあります。この制度を知らずに諦めている人がいます。

⚠️ 立て替えであって、免除ではありません。「法テラスなら無料で債務整理できる」という理解は誤りです。無料なのは相談だけで、依頼すれば費用は発生し、後から分割で返します。ここだけは間違えないでください。

利用の流れと、かかる時間

手順

  1. 電話またはウェブで相談を予約——サポートダイヤル 0570-078374、または最寄りの地方事務所へ
  2. 資力の申告——収入と資産を申告します。この段階で対象かどうかの見当がつきます
  3. 無料法律相談——担当の弁護士・司法書士と面談。方針を相談します
  4. 援助の申込み——依頼する場合、立替の申込みをします
  5. 審査——法テラスの審査会で決定されます
  6. 契約・受任——決定後、弁護士が受任通知を送り、督促が止まります

どれくらい時間がかかるか

相談の予約から審査の決定まで、2週間〜1か月程度を見ておいてください。相談自体は数日以内に取れることが多いのですが、立替の審査に時間がかかります。

ここが実務上の分かれ目です。差し押さえが迫っている、明日にでも督促を止めたい——という場合は、私的な事務所のほうが速い。受任通知は依頼したその日に出せるからです。

必要書類

相談の段階では揃っていなくても構いません。「書類が揃ってから」と待つほうが損です。まず電話してください。

知っておくべき注意点

担当者を自由に選べない

法テラスと契約している弁護士・司法書士の中から割り当てられます。債務整理を専門にしている人とは限りません。

相性が合わない場合、変更を申し出ることはできますが、手間と時間がかかります。専門性を重視するなら、私的な事務所を選ぶという判断もあります。

手続きに時間がかかる

審査を挟むぶん、着手までが遅くなります。前述のとおり2週間〜1か月。急ぐ事情があるなら、この差は無視できません。

途中で収入が増えると返済額が変わることがある

立替金の返済中に収入が回復した場合、返済条件が見直されることがあります。逆に収入が減った場合は、返済の猶予を申し出ることもできます。放置せず相談してください。

法テラスと私的な事務所、どちらを選ぶか

  法テラス 私的な事務所
費用 安い(立替・無利息) 事務所による
着手までの速さ 2週間〜1か月 最短で当日
担当者 選べない 自分で選べる
利用条件 収入・資産の基準あり 誰でも可
相談料 無料(3回まで) 無料の事務所が多い

法テラスが向いている人

私的な事務所が向いている人

なお私的な事務所でも分割払いに応じるところがほとんどで、受任通知で返済が止まる分を費用に回せます。「お金がないから法テラスしかない」とは限りません。任意整理の費用に詳しく書きました。

法テラス以外の無料・低額な相談窓口

法テラスの基準に当てはまらない場合でも、お金をかけずに相談できる場所があります。「30分5,000円」が弁護士相談の一般的な相場ですが、無料の窓口は複数あります。

自治体の無料法律相談

市区町村が定期的に開催しているものです。収入の条件がなく、誰でも使えます。広報誌や自治体サイトで日程が告知されます。

「自分の状況は債務整理が必要なレベルか」を確かめるには十分です。ここで方針が見えてから、依頼先を探すという使い方ができます。

弁護士会の相談センター

各都道府県の弁護士会が運営しています。債務整理については無料としている弁護士会が多いのが特徴です。

自治体の相談と違い、そのまま依頼につなげられるのが利点です。弁護士会に登録している弁護士なので、身元も明確です。

日本クレジットカウンセリング協会

公益財団法人で、多重債務の相談に特化しています。相談は無料で、任意整理の手続き自体を無料で行ってくれる点が他にない特徴です。

条件に当てはまるなら、費用の面では最も有利です。多重債務ほっとラインという専用の電話窓口があります。

消費生活センター

「188」に電話すると最寄りのセンターにつながります。弁護士ではないので法的な代理はできませんが、状況の整理と、適切な窓口の紹介をしてもらえます。

ヤミ金や違法な取り立てが絡む場合、ここが最初の窓口として適切です。

使い分けの目安

よくある誤解を整理する

誤解1|「法テラス=無料の弁護士」

違います。法テラスは費用を立て替える機関であって、弁護士費用が無料になるわけではありません。無料なのは相談だけです。

誤解2|「借金があるから資産基準を超えない」

資産基準はプラスの財産で判定されます。借金があっても、預貯金が180万円あれば基準を超えます。債務と相殺はされません。

誤解3|「一度断られたら二度と使えない」

収入や資産の状況が変われば、再度申し込めます。失業した、収入が減ったといった変化があれば、以前ダメでも対象になります。

誤解4|「家族に知られる」

法テラスから家族に連絡が行くことはありません。ただし同居家族の収入資料の提出を求められるため、そこで説明が必要になる場合があります。家族に内緒で進めたい場合は、この点を相談時に伝えてください。

誤解5|「生活保護だと使えない」

逆です。生活保護受給中は最も使いやすい状況で、立替金の返済が猶予され、最終的に免除されることもあります。

よくある質問

法テラスを使えば、債務整理は無料でできますか?
無料になるのは法律相談だけです。同じ問題について3回まで無料で相談できますが、実際に依頼すれば弁護士・司法書士の費用は発生します。法テラスはその費用を立て替えるだけで、免除ではありません。立て替えてもらった分は月5,000円〜1万円ずつ、原則3年以内に無利息で返済します。「法テラスなら無料で債務整理できる」という理解は誤りなので、ここだけは間違えないでください。
収入がいくらまでなら使えますか?
手取りの月収で、単身者18万2,000円以下、2人家族25万1,000円以下、3人家族27万2,000円以下、4人家族29万9,000円以下が目安です。ただし東京23区や大阪市など生活保護1級地では基準額が1割ほど高くなり、家賃や住宅ローンを払っている場合はさらに加算があります。東京都区部で家賃を払っている単身者なら実際の上限は20万円を超えることもあるので、境界線上でも自己判断せず窓口で計算してもらってください。
持ち家があると使えませんか?
使えます。資産基準は現金・預貯金や有価証券などが中心で、自分が住んでいる家や生活に必要な家財は原則として算入されません。資産の基準額は単身者180万円以下、2人家族250万円以下、3人家族270万円以下、4人家族300万円以下です。また3か月以内に確実に支出が予定されている医療費や教育費などは、資産から差し引ける場合があります。この点も窓口で相談する価値があります。
申し込んでから、督促が止まるまでどれくらいかかりますか?
相談の予約から立替の審査決定まで、2週間〜1か月程度を見ておいてください。相談自体は数日以内に取れることが多いのですが、審査に時間がかかります。督促が止まるのは弁護士が受任通知を出した後なので、そこまでの期間は督促が続きます。差し押さえが迫っている、明日にでも督促を止めたいという場合は、依頼した当日に受任通知を出せる私的な事務所のほうが速いという判断になります。
担当の弁護士を選べますか?
選べません。法テラスと契約している弁護士・司法書士の中から割り当てられるため、債務整理を専門にしている人とは限りません。相性が合わない場合に変更を申し出ることはできますが、手間と時間がかかります。専門性を重視したい、自分で事務所を選びたいという場合は、私的な事務所を検討してください。なお私的な事務所でも分割払いに応じるところがほとんどです。
生活保護を受けています。立替金は返さないといけませんか?
受給中は返済が猶予されます。さらに、受給が続いたまま事件が終結した場合、最終的に返済が免除されることもあります。この制度を知らずに「返せないから相談できない」と諦めている人がいますが、むしろ生活保護受給中は法テラスが最も使いやすい状況です。生活保護の申請を検討している段階でも、窓口で状況を伝えてください。申請と並行して手続きを進められることがあります。
相談だけして、依頼しなくてもいいですか?
構いません。無料法律相談は相談だけで終わっても費用が発生しません。3回まで使えるので、1回目で状況を整理し、2回目に書類を持って具体化し、3回目で方針を決めるという使い方もできます。「1回で決めなければ」と焦る必要がないのが、この制度の良いところです。相談の結果、自分では手続きせずに様子を見るという判断でも問題ありません。
書類が揃っていなくても相談できますか?
できます。相談の段階では、本人確認書類と、借入先・おおよその金額が分かれば話は進みます。正確な残高は受任後に取引履歴を取り寄せて確定させるので、記憶が曖昧でも問題ありません。収入や資産の証明書類は、援助を申し込む段階までに揃えれば足ります。「書類が揃ってから」と待っている間に督促や差し押さえが進むほうが損なので、まず電話してください。サポートダイヤルは0570-078374です。
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よりそいマネー編集部
借金・債務整理・家計管理をテーマに、公的機関が公開している情報をもとに、わかりやすく発信しています。記事の内容は公開情報・法令をもとに作成しています。専門家の監修は受けていないため、個別の判断は弁護士・司法書士にご確認ください。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法的アドバイスではありません。法テラスの収入・資産基準は変更されることがあります。最新情報は法テラス公式サイトでご確認ください。
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