👤 属性別
60代・定年後の借金整理|年金生活でも任意整理・自己破産できる?
公開日:2026年5月9日|監修:よりそいマネー編集部
60代・定年後に多い借金のパターン
60代以降の借金は、若い世代とは異なるパターンが多くあります。「老後のはずが借金まみれ」になる背景を知ることが、解決の第一歩です。
🏠
住宅ローンの残余
定年後も住宅ローンが残り、年金だけでは返済できない。繰り上げ返済ができずに借入で補填。
🏥
医療費・介護費
自身・配偶者の入院・手術費用が想定外にかかり、カードローンで補填してしまう。
👨👩👧
子どもへの援助
子の住宅資金・教育費・離婚問題への援助で老後資金を取り崩し、自身が借金を抱える。
📉
退職後の収入激減
現役時代の借金が残ったまま収入が年金のみになり、返済が不可能になる。
🎰
老後のギャンブル・投資
退職金を株・FX・パチンコで失い、生活費のために消費者金融に手を出す。
📞
詐欺・オレオレ被害
特殊詐欺の被害で多額の借金。知らぬ間に保証人になっていたケースも。
60代の借金に共通するのは「収入が減る中での借金の重さ」です。現役時代なら返せた金額でも、年金生活では返済が不可能になるケースが多々あります。早めの解決が生活を守ります。
年金は収入として認められる?手続き別の可否
「年金だけで生活しているけど、債務整理はできる?」という疑問にお答えします。結論から言うと、年金も収入として認められ、多くの手続きが利用できます。
| 手続き |
年金収入での利用 |
年金の差押え |
ポイント |
| 任意整理 |
利用可能 |
法律上禁止 |
月々の返済を年金額に合わせて設定 |
| 個人再生 |
条件あり |
法律上禁止 |
年金額が再生計画の返済に足りるか審査 |
| 自己破産 |
利用可能 |
差押え禁止財産 |
年金は財産として扱われない。口座に振り込まれた後も一定額は保護 |
🛡 年金は差し押さえ禁止財産
国民年金・厚生年金・共済年金は、法律(国民年金法・厚生年金保険法)により差し押さえが禁止されています。借金の取り立て業者も、年金を直接差し押さえることはできません。自己破産した場合も、年金受給権は財産から除外されます。
任意整理|年金生活でも月々の返済を減らせる
任意整理は、弁護士・司法書士が債権者と交渉して利息をカットし、月々の返済額を減らす手続きです。年金収入でも問題なく利用できます。
年金生活での任意整理のメリット
- 月々の返済額を年金収入に合わせた金額に設定できる
- 利息がゼロになるため、元本確実に減っていく
- 裁判所を通さないため手続きが早く、家族にもバレにくい
- 整理する業者を選べる(住宅ローンは除外して整理できる)
年金収入での返済シミュレーション例
- 借金200万円(年利18%)の場合
- 整理前:月々の最低返済額 約3.6万円(うち利息が1〜2万円)
- 整理後:利息ゼロ・月々2万円 × 約100ヶ月(約8年)
- 年金が月12万円なら、返済比率は約17%に収まる
注意:返済の見込みが立たない場合(年金が少なく、生活費で精一杯)は任意整理が難しいことがあります。その場合は個人再生または自己破産を検討します。
個人再生|年金でも元本圧縮できる条件
個人再生は借金の元本を最大5分の1に圧縮できる手続きです。年金収入でも「継続して返済できる収入がある」と認められれば利用できます。
60代・年金生活者が個人再生を使える条件
- 毎月安定した年金収入がある(国民年金のみでは難しい場合も)
- 圧縮後の金額を3〜5年で返済できる収入がある
- 住宅ローンが残っておりマイホームを守りたい
- 借金総額が5,000万円以下
住宅ローン特則との組み合わせが有効:60代でマイホームのローンが残っている場合、個人再生の「住宅資金特別条項」を使えば自宅を手放さずに他の借金だけを圧縮できます。→
個人再生と住宅ローン特則の詳細はこちら
自己破産|年金は差し押さえられない
収入がほぼ年金のみで、返済の見込みが立たない場合は自己破産が最善の場合があります。60代の自己破産には、実は有利な点がいくつかあります。
60代の自己破産で知っておくべきポイント
- 年金は破産財産にならない:受給権は差押禁止財産のため、破産しても年金は守られます
- 老後の生活への影響が少ない:ブラックリスト期間(5〜10年)が明けても、すでに高齢のため新たなローンを組む機会自体が少ない
- 財産が少ない場合が多い:退職後は財産が少なく、同時廃止(費用が安い)になるケースが多い
- 借金がゼロになり、年金だけで生活が成立する:返済プレッシャーから完全に解放される
🛡 年金口座の保護について
年金受給権は差押え禁止ですが、口座に振り込まれた後は「預金」として扱われます。自己破産手続き中に年金が口座に振り込まれている場合は、管財人・弁護士と相談の上で必要生活費分を確保する手続きを取ります。
📋 相続放棄との関係
親や配偶者が亡くなり借金も相続してしまった場合、相続放棄(死亡を知った日から3ヶ月以内)で借金の相続を回避できます。すでに相続してしまった場合でも、自己破産で解決できます。→ 相続の借金について詳しく読む
よくある不安・Q&A
子どもに迷惑がかかりますか?
基本的に子どもへの影響はありません。債務は本人のみのもので、家族への支払い義務は生じません。ただし連帯保証人や保証人になっている場合は別途対応が必要です。
配偶者が亡くなり、夫(妻)の借金が残っています
相続開始(死亡を知った日)から3ヶ月以内なら相続放棄が可能です。3ヶ月を過ぎていても「限定承認」や弁護士への相談で解決策が見つかることがあります。まず早めに相談してください。
整理後も年金受給は続けられますか?
はい。どの手続きを選んでも、年金受給は継続されます。任意整理・個人再生・自己破産はいずれも年金受給権に影響しません。
自己破産すると賃貸住宅を追い出されますか?
現在住んでいる賃貸住宅から強制退去させられることはありません。ただし、破産後に新たな賃貸契約をする際に審査が通らないケースがあります(連帯保証人を立てる・公社住宅を利用するなどの代替手段があります)。
弁護士費用が払えません
法テラスの民事法律扶助制度を利用すれば、収入基準を満たす場合に弁護士費用を立て替えてもらえます。年金生活者は収入基準を満たすケースが多く、自己破産が認められると立替費用の返済も免除になります。→
法テラスの詳細はこちら
60代の借金は解決できます。年金を守りながら、残りの人生を借金のプレッシャーなしに過ごすことは十分可能です。まず無料相談で状況を整理することから始めてください。