生活保護で受けられるもの
生活保護は、生活に困窮するすべての国民に対して、最低限度の生活を保障する制度です。単なる「お金の支給」ではなく、複数の扶助が組み合わさっています。
生活保護の主な扶助
- 生活扶助:食費・光熱費・日用品など日常生活の費用
- 住宅扶助:家賃(上限あり・地域によって異なる)
- 医療扶助:医療費が全額無料になる(保険証の代わりに医療券を使用)
- 介護扶助:介護サービスの費用
- 教育扶助:義務教育に必要な費用
- 出産扶助:出産費用
- 葬祭扶助:葬儀費用
支給額は世帯人数・年齢・居住地域によって異なります。単身・東京23区在住の場合、生活扶助+住宅扶助で月13〜15万円程度が目安です。
受けられる条件
生活保護を受けるには「資産・能力等を活用してもなお生活が困難」であることが必要です。具体的には以下の4つの要件をすべて満たす必要があります。
4つの要件
- 資産の活用:預貯金・不動産・車など売れるものは売って生活費に充てる
- 能力の活用:働ける状態なら働く(病気・障害・高齢で働けない場合は不要)
- 扶養の活用:家族から援助を受けられる場合は受ける
- 他の制度の活用:年金・失業給付・各種手当を先に使う
ℹ️ 「最低生活費」は世帯構成・年齢・地域によって計算されます。収入がこの金額を下回っている場合、差額が生活保護費として支給されます。収入がゼロでなくても受給できます。
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よくある誤解
生活保護には多くの誤解があり、受けられる状況なのに申請をためらう人が多くいます。
❌ 誤解:家族がいると受けられない
✅ 正解
家族への扶養照会は行われますが、家族が「援助できない・したくない」と回答すれば、申請は却下されません。DV被害・家族関係が断絶している場合は扶養照会を省略できます。
❌ 誤解:持ち家・車があると受けられない
✅ 正解
持ち家は原則売却が求められますが、処分価値が低い・売却が困難な場合は保有したまま受給できるケースがあります。車は原則処分ですが、障害や通院に必要な場合は例外があります。
❌ 誤解:借金があると受けられない
✅ 正解
借金があっても生活保護は受けられます。ただし保護費で借金返済することはできません。生活保護受給後に自己破産する流れが一般的です。弁護士費用は法テラスで無料になります。
❌ 誤解:若いと受けられない
✅ 正解
年齢の制限はありません。病気・障害・DVなど働けない理由があれば20代でも受給できます。
申請の手順
1
福祉事務所(生活保護担当窓口)に相談・申請に行く
住所地の市区町村の福祉事務所(福祉課・生活支援課など名称は自治体によって異なる)に行きます。「生活保護を申請したい」と伝えるだけで申請を受け付けてもらえます。
2
申請書を提出する
申請書に必要事項を記入して提出します。書類が揃っていなくても申請は受け付けてもらえます(後日提出でOK)。申請日が受給開始の基準になるので、早めに申請することが重要です。
3
調査・審査(14日以内に結果が出る)
ケースワーカーが自宅訪問・資産調査・家族への扶養照会を行います。原則14日以内、最長30日以内に可否の通知が届きます。
4
受給開始
受給が決定すると、申請日に遡って保護費が支給されます。毎月指定口座に振り込まれます。
⚠️ 窓口で「申請させてもらえない」「まず仕事を探して」と言われても、申請する権利は法律で保障されています。「申請書を受け取ってください」と伝えてください。それでも断られる場合は、弁護士・支援団体への相談をおすすめします。
申請を断られたとき
申請が却下・廃止された場合、通知を受けた日から3ヶ月以内に審査請求(不服申し立て)ができます。
- 審査請求先:都道府県知事
- 費用:無料
- 弁護士・支援団体のサポートを借りることをおすすめします
ℹ️ 生活保護の申請・不服申し立てをサポートしてくれる民間支援団体もあります。「生活保護支援ネットワーク」「つくろい東京ファンド」などに相談できます。
まとめ
- 生活保護は生活費・家賃・医療費などを支援する制度(医療費は全額無料)
- 家族がいても・若くても・借金があっても申請できる
- 窓口で「申請書を受け取ってください」と言う権利は法律で保障されている
- 申請日が受給開始の基準になるので早めに動く
- 却下されても3ヶ月以内に審査請求ができる
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📌 参考・出典
- 厚生労働省「生活保護制度」→ https://www.mhlw.go.jp/
- 厚生労働省「生活保護申請の手引き」→ https://www.mhlw.go.jp/(PDF)
- e-Gov 法令検索「生活保護法」→ https://laws.e-gov.go.jp/
※ 本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別のアドバイスではありません。具体的な手続きについては、福祉事務所・弁護士・支援団体にご相談ください。