医療費・公的支援
医療費が払えないとき|減額・猶予・無料で使える制度まとめ
2026年4月29日
更新:2026年6月27日
読了時間:約6分
閲覧数:5,918
高額療養費制度
1ヶ月の医療費の自己負担額が一定の上限を超えた場合、超えた分が後から払い戻される制度です。手術・入院など高額な治療を受けたときに使えます。
| 所得区分 |
月の自己負担上限額(目安) |
| 年収約1,160万円以上 |
252,600円+α |
| 年収約770〜1,160万円 |
167,400円+α |
| 年収約370〜770万円 |
80,100円+α |
| 年収約370万円以下 |
57,600円 |
| 住民税非課税世帯 |
35,400円 |
たとえば年収300万円の方が100万円の手術を受けた場合、自己負担は3割の30万円ですが、高額療養費制度を使えば実際の支払いは約5〜6万円程度になります。
申請方法
- 加入している健康保険(会社の健保・協会けんぽ・国民健康保険)に申請
- 診療月の翌月1日から2年以内に申請が必要
- 3ヶ月以上続く場合は「多数回該当」でさらに上限が下がる
⚠️ 高額療養費は「後払い」です。いったん窓口で高額を払ってから2〜3ヶ月後に払い戻されます。払う前に上限を抑えたい場合は「限度額適用認定証」を使います。
限度額適用認定証
入院前・治療前に取得しておくと、窓口での支払いが最初から自己負担限度額までに抑えられます。高額療養費の「先払い版」です。
取得方法
- 加入している健康保険の窓口またはオンラインで申請
- 申請から数日〜1週間程度で届く(急ぎの場合は窓口で即日発行できる保険者もある)
- 入院・手術の前日までに取得して病院に提示する
ℹ️ 住民税非課税世帯の方は「限度額適用・標準負担額減額認定証」を申請すると、食事代なども減額されます。
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病院への分割払い相談
すでに高額の医療費請求書が届いてしまった場合、病院の医療相談窓口(医療ソーシャルワーカー)に相談することで分割払いに応じてもらえることがほとんどです。
相談するときのポイント
- 「払えないので分割にしてほしい」と正直に申し出る
- 月々いくらなら払えるかを具体的に伝える
- 無視・放置は差し押さえや督促につながるので絶対にNG
ℹ️ 病院には「医療ソーシャルワーカー(MSW)」という相談員がいます。医療費の支払い方法だけでなく、使える公的制度の案内・生活全般の相談にも乗ってくれます。「医療相談室に相談したい」と受付に伝えるだけでつないでもらえます。
無料低額診療事業
生活が困窮している方を対象に、医療費を無料または低額にしてくれる制度です。社会福祉法に基づく制度で、全国約700ヵ所以上の病院・診療所が実施しています。
無料低額診療の特徴
- 保険証がなくても受診できる(無保険の方も利用可)
- 収入・生活状況に応じて医療費が全額無料〜減額になる
- 健康保険に加入していない方・生活保護申請中の方も対象
- 実施している医療機関は「全国社会福祉協議会」のサイトで検索可能
⚠️ 無料低額診療を実施していない病院では利用できません。事前に「無料低額診療を実施していますか」と確認してから受診してください。
生活保護受給中の医療費
生活保護を受給すると、医療扶助によって医療費が全額無料になります。保険証の代わりに「医療券」を病院に提示して受診します。
生活保護の申請中で、今すぐ医療が必要な場合は、福祉事務所に「緊急の医療が必要」と伝えることで、申請結果が出る前に医療扶助を受けられるケースもあります。
国民健康保険料が払えない場合
国民健康保険料を滞納すると保険証が使えなくなることがあります。しかし「資格証明書」が交付され、医療機関で全額自己負担→後日還付の形で受診は可能です。また、保険料の減免申請(前年比収入30%以上減少など)で保険料を下げられる場合があります。
まとめ
- 高額療養費制度で月の自己負担に上限がある(住民税非課税世帯は月35,400円)
- 入院前に限度額適用認定証を取得すると窓口払いを最初から抑えられる
- 請求書が来たら無視せず病院の医療相談室で分割払いを相談する
- 無保険・困窮状態なら無料低額診療事業を使える病院で受診する
- 生活保護を受給すると医療費が全額無料になる
よくある質問
医療費が高額になったとき、負担を抑える制度はありますか?
高額療養費制度があります。1ヶ月の医療費の自己負担額が上限を超えた分は、後から払い戻される仕組みです。上限の目安は年収約370万円以下で57,600円、住民税非課税世帯で35,400円、年収約370〜770万円で80,100円+αです。年収300万円の方が100万円の手術を受けた場合、3割負担なら30万円のところ、実際の支払いは約5〜6万円程度まで下がります。
高額療養費は、いつまでに申請すればいいですか?
診療月の翌月1日から2年以内です。加入している健康保険(会社の健保・協会けんぽ・国民健康保険)へ申請します。高額な医療費が3ヶ月以上続く場合は「多数回該当」となり、上限額がさらに下がります。
窓口での支払いを最初から抑えることはできますか?
限度額適用認定証を取得しておけば可能です。高額療養費の先払い版にあたる制度で、窓口での支払いが最初から自己負担限度額までに抑えられます。加入している健康保険の窓口またはオンラインで申請でき、数日から1週間程度で届きます。急ぎの場合は窓口で即日発行できる保険者もあります。入院・手術の前日までに取得して病院へ提示してください。
すでに高額の請求書が届いてしまいました。どうすればいいですか?
病院の医療相談窓口(医療ソーシャルワーカー)に相談してください。分割払いに応じてもらえることがほとんどです。「払えないので分割にしてほしい」と正直に申し出て、月々いくらなら払えるかを具体的に伝えるのがポイントです。無視や放置は差し押さえや督促につながるため避けてください。
保険証がない・生活が苦しい場合でも受診できますか?
無料低額診療事業を実施している医療機関であれば受診できます。社会福祉法に基づく制度で、全国約700ヵ所以上の病院・診療所が実施しています。保険証がなくても受診でき、収入や生活状況に応じて医療費が全額無料から減額になります。健康保険に加入していない方や生活保護申請中の方も対象です。実施医療機関は全国社会福祉協議会のサイトで検索できます。
国民健康保険料が払えず、保険証が使えません。受診できませんか?
受診できます。滞納により保険証が使えなくなった場合でも「資格証明書」が交付され、医療機関で全額を自己負担し後日還付を受ける形で受診が可能です。また前年比で収入が30%以上減少したなどの事情があれば、保険料の減免申請で負担を下げられる場合があります。
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執筆
よりそいマネー編集部
借金・債務整理に関する情報をわかりやすく提供することを目的として運営しています。記事の内容は公開情報・法令をもとに作成していますが、個別の法律相談は専門家にご確認ください。
※ 本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別のアドバイスではありません。具体的な手続きについては、加入している健康保険・病院の医療相談室・福祉事務所にご相談ください。